"○○"見習いの雑談記?

はじめまして、クリュウです。 主として、日記形式の色々な事書きます!!

  • « 
  • 10 
  • 11 
  • 12 
  • 13 
  • 14 
  • 15 
  • 16 
  • 17 
  • 18 
  • 19 
  • 20 
  • 21 
  • 22 
  • 23 
  • 24 
  • 25 
  • 26 
  • 27 
  • 28 
  • 29 
  • 30 
  • 31 
  • »

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

君を目の前にして・・・

2009.09.30 (Wed)

こんにちは、お久しぶりです。ヒジリです。

さて更新もままならぬ状況ではや、9月も終わりを迎えています。
これを書いているころは多分、蒲団の上で熟睡してますので…お許しをw

今日熱が出て、学校休みました。きついですね…
受験も終わって疲れがたまり始めていたのでしょうか?

という訳でした。久々にかくのでコラムをどうしようか悩みましたが…
結果的に10月から再開に変えようと思いますw

と言っても今日は久々なので何か書きますが

超ショートストーリ 『カンピオーネに倒されない』

 日差しが照りつけていて、熱い。今目の前にいるのは普通の風貌の少年。だが彼は恐ろしいほどの力を持った神殺し(カンピオーネ)なのだ。背中を暑さとは別の汗が流れる。このままでは自分の命が危ういかもしれない。一歩ずつ間合いを取り、間隔をあける。すでに背中には壁が迫っていてこれ以上は逃げれない事を教えている。
「なあ、一体あんたは何をしようとしてるんだ?」
無機質な感情の声が響く、
「私か、私はお前から、カンピオーネでもある貴方から……やられたい」
「げっ、なんでやられたいんだよ!?」
彼は顔を渋らせると、一歩ずつ後ろへと下がって行った。
「なぜかか……それこそ愚問だな。私は神である事に疲れた。カンピオーネでもある君に倒されれば私は一時的な自由を得られる」
今まで離れていた距離を、加速し一気に詰める。お互いの顔は目の前にある。ここで顕現されれば一発で死ぬ、そんな距離だ。
「隙はいくらでもある。やってみなさい」
「……ちょっと、ストップ」
彼はそう言い、私の動きを止めた。
「オレはカンピオーネになりたくてなったわけではない。だから殺すなんてことは出来ない。あくまでもやっている事は大事な人を守るためだからな」
彼はそう言って、頭を下げた。
「悪い、いくら神様とは言え、用もなく殺すのは気が引ける。だからせめてあんたにだけは、そういうずれた道に進まずに、あるべき姿でいてほしいと思う。今回は見逃してくれ」
「ふっ、私も舐められたものだな。だが神殺し……これだけは伝えておく。お前がその地位でいる以上は自分の手も、護りたい人も穢し進まなければならないのだ。だから今の姿勢を大事にしろ。そうすればおのずと民はついてき、高名に知れ渡る。その日までまた会おうではないか神殺しよ」
そう言うと、少年は頭を上げた後、微笑んだ。
「その時は、必ず護る。何も汚さずに歩めるように」
「また会おう、神殺しの少年よ!」

熱い夏の夜の夢はこれにて終わり。

※スーパーダッシュ文庫より発売されています、丈月城先生の著 カンピオーネは全く関係がありませんので、お間違いのないようにお願いいたします。

スポンサーサイト

愚者の誇りに

2009.08.19 (Wed)

お久しぶりでございます。

ヒジリ・クリュウです。
今回は任意ジャンルの変更をいたし『小説・文学』で行います。

理由は特にないのですが…単に今だけ小説を紡ぎたかっただけです。

非常に短くベタですがお願いしますw


『放課後のソング’s』

夕暮れの教室棟を抜け、僕は君を迎えに行く。
君はいつも図書室の隅っこで本を読んでいる。司書の先生曰く「本の虫」
そんな君に出会って、数か月色々なことを学んだ。
日頃は無口な君も図書室ではお喋りになる。
時々、自前のフルートを持ってきて、誰も居ないのを見計らって曲を紡ぐ。
そんな君に出会ってから僕は君への恋心を抱いた。
「迎えに来たよ」
短い一言に君は本から顔を上げ微笑む。
「ありがとう。帰ろうか」
司書の先生に軽く挨拶をして、僕たちは図書室を出る。
途中まで一緒に歩いてからふと、君が口を開いた。
「寄り道しようよ」
「珍しいね。どこ行きたいの?」
君は首を傾げてから、
「ひみつ」
そう言って先に歩いていく。僕はそのあとをただ付いて行くだけだった。

ついた先は公園。夕日が程良く差している。
「ねえ…頼みごとがあるんだけど」
おずおずしながら、君は言ってきた。
「どうしたの。また改まって」
君は一瞬ためらって…一枚の便箋を渡してきた。
「読んでみて」
開けて、中を見てみるとただ一言。
『好きです』
僕はもう一度君を見る。君は少し恥ずかしそうにそっぽを向いている。
「あーあ、先に言われたね」
「えっ?」
君がこっちを向いた瞬間に口づけをする。
呆気にとられている君から離れて、同じ言葉を呟いてあげる。
「好きです」
風が通り抜け、夕日がさらにオレンジ色を鮮やかにさせていた。

ただ一瞬の風に乗り

2009.07.24 (Fri)

皆さんこんにちは!

相変わらず体の節々を痛めながら生活中の聖です。
前回、ニコニコ生放送のほうで三題噺の件を言いましたが…下手くそながら
試しに書いてみました。

兼題は 『学校』 『屋上』 『本』 で書かせていただきました。

掲載しますのでもしよかったらお読みくださいm( _ _ )m

 気だるさに包まれた学校は私にとっては苦痛の何物でもなく、孤独な時間がほしいと常に願っている。そんな私が唯一安らげる場所がある。それを今は、紹介しないようにしよう。そんな私にいつも声を掛けてくる君がいた。
「やあ、今日もつまらなさそうな顔をしているね。今日もまた無駄に過ごすのかい?」
君はそこまでして私に構いたいかと、内心では嫌々感じていた。たいして学校生活に馴染めて居ない私にとって、君のような有名人に話しかけられていると空気のように過ごしていた生活が崩壊していく。それを雰囲気だけで分かってしまう。
「いいじゃない、無駄に過ごそうと私の勝手よ」
私はそう突き放すように言った。それが私自身が望んでいた事だから。でも君はそんな私に向かって言った。
「待って……もう止めないから。でもせめて今日一日だけでいいこの本を読んで欲しい」
君は目を伏せがちに言ってきた。その顔を見て一瞬ドキッとした私がいた。でも私はそれを心の奥にひた隠して、もう一度だけ突き放すように君へといった。
「そう、ならこの本今日借りとくわ。放課後図書室で待っている」
クラスの誰もが私と君の会話を興味深くそして嘲笑うかのように見ている。
「分かった。たまにはクラスにも居たらいい。意外と雰囲気は悪くないはずだよ」
君はただそう言うと、すぐに自分の席へと戻っていった。私は君の姿を遠目で眺めながら、席を立つ。
誰もが声を掛けられる筈なのに、私に対しては誰も声も掛けない。
私は孤立無援になっている。それは……私が望んだ事でもあった。
でもそれでもどこかに寂しいと感じる私自身がいた。
だから私はその心の隙間を埋めるために屋上へと足を運んでいる。
そうやって回顧しているうちに屋上のドアに辿り着いていた。
――軋む古いドアをゆっくりと開ける。
慣れ親しんでいるドアが今日は寂しくさびれていた。それを静かに開ける。そしてゆっくりと一歩を踏み出す。
そしていつものお気に入り。貯水タンクの裏側。そこに私は身を沈める。
そして君から貸して貰った黒のブックカバーの本を開く。
だけどその本は何も書いてないただの白紙のページだけ。
1ページ。また1ページと捲っていく。それでも文字は書かれてない。
そうやって半分ぐらい捲った後、私は一回本を置いた。
寝そべって私は再び本を開く。ただし今回は本のページを透かさせながら。
そうして1ページ目から開きなおす。
そこには浮かび上がってくる文字の数々。
それを読み進めて私は心が痛くなった。
『いい加減自分ひとりで居ようとしないの。少しぐらい頼ればいい』
『自分がどうせこの本を渡しても、君は読んでくれないだろうね』
そんな君の率直な気持ちが、短いたった数十文字に込められていた。
私は自分を初めてバカだと思った。こんなにも自分を見てくれた君が居たのにその気持ちに答えていない私が居た。
そして最後に……最後のページに書いてあった言葉は私が今欲しい答えを導くような言葉だった。
『いつか君が、僕の気持ちに気づいてくれるまで。僕は君の事を思い続ける』
私は……居てもたっても居られなくなった。
今すぐ君に対して言葉を紡ぎたい。今すぐ君の愚直なまでの直向きさに包まれて居たい。
そんな、感情に急かされながら、私はすぐに屋上のあの寂しい古びた扉に手を掛けた。
でもその手が扉を開ける事はしなかった。
その扉の先に人の気配を感じたから。
「ねえ、君そこにいるんでしょう?」
『…………』
沈黙。ただその沈黙は否定をしない肯定の意味での沈黙だった。
「私って……やっている事幼稚だよね」
『…………』
「だってさ、ただ皆から嫌われているって思い込んでいて。結局はそれが嘘だって分かるし。それに私って……想いを伝えられないし」
不意に私の頬を涙が伝う。悲しいわけじゃない。ただ自分が嫌なだけ。ただ君に拒絶されるのが嫌いなだけ。そう考えているだけで、日ごろ涙を流さない私の頬を涙が伝った。
『いいと思う。不器用なまでに愚直な自分はせこい真似をしなきゃ君への思いをつたえられない』
そこで君は言葉を詰まらす。でもこの間は君がわざと作ったようにしか思えない時間の間だった。
『僕は、君を待っとく。小さな学校という名の組織に縛られながらも自由に空を飛ぼうとする君を。戻れる場所を作っとこうと思う。それが出来る最大限の事だから』
「……二言はないわよね? その言葉にウソはないわよね?」
泣きそうな声を必死に私は隠した。
君にも、それは分かっていたのかもしれない。でも君はただ何も言わずに静かに扉を開けた。
「さあ、飛び立とう。屋上という狭き門から、孤独という名の悲しみから。そして……その本みたいに新たなる自分の姿を探そう」
そうして君は私の体を強く抱きしめる。腕が、足がガクガクと震えているのを止めるように強く、ただ強く抱きしめる。
学校なんて屋上なんて関係ない。
ただそこに君が居るだけで、ただそこに紡ぐ物語があるだけで私は心を満たされる。
黒いブックカバーに包まれた本のページが風に乗り鮮やかにページを回しながら空を舞う。
それがたとえ少しの希望を乗せて羽ばたいたとしても。

終わりです~

臨む世界の果てへ行く時の

2009.05.06 (Wed)

皆さん改めてこんばんは。
書記こと…ヒジリです。
最近更新をサボタージュしていましたw すみませんでしたm(__)m
今日からは暇を見て更新を行いたいと思います。

どうぞよろしくお願いします!!

今回はちょこっとした作品を載せたいと思います。頑張れたらw


「今だから…言わなくちゃ」


風の冷たさを感じながら、春の息吹を感じ始めるこの時期。思い出すのは、青春の1ページ。それは中学校時代。卒業前日の放課後のことだった。

受験も終わり、明日で卒業を向かえる僕たちは、中学三年生最後の準備に大忙しだった。その日は、一校時から六校時まで卒業式の練習やら、同窓会やらが忙しく、あっと言う間に放課後を迎えていた。担任が終礼をしても尚、僕には仕事が大量に残っていた。それは生徒会としての仕事と、自分個人としての決着だった。
何の決着か?僕はまだ、理解していない。昨日に靴箱に入っていた小さな二通の手紙が唯一の手がかりになる。
一枚はノートを切ったもので
『卒業前日の放課後、屋上で決着をつけましょう』
もう一枚は、綺麗な付箋で
『明日の放課後、屋上に来てください。話があります』
この手紙から分かる事はただ一つ、屋上が手がかりだと言う事。それ以外は分からずじまいだ。
終礼後、最後の生徒会の仕事を先に済ますため、歩を生徒会室へと向ける。
(此処に来るのも明日までか)
そんな回想をしながら、ドアを開ける。ガラガラと小刻みに音を立てながら開くドアは、いつ聞いても心地よい。
「祐二、遅かったわね。仕事ほとんど終わったよ」
そう言って、資料が投げ渡される。
「茉菜。ありがたいが、資料は投げないでくれ」
パラパラとページを捲りながら、注意をしてみる。
「そうですよ。茉菜ちゃん。祐二君に何かあったらどうするんですか?」
卒業文集を一冊、僕に手渡しながら言う。
「志乃。やっと完成したのか? 少し遅かったな」
文集を手に取り理由を尋ねる。
「仕方ないですよ。文集自体の印刷は終わっていますけど。この一冊だけはまだ完成とは言わないんです」
言っている意味があまり分からずに、思わず、聞いてみる。
「配布分は完了しているなら、問題は無いよな。だったら何でこの一冊だけ未完成なんだい」
手に持っていた文集を捲りながら、そう尋ねると、クスクスと二人が笑っている。彼女らが、指を指しているのに気付きその先を見る。確か歴代の生徒会の写真と〝文集〟が置いてある。
「やっと分かってくれた」
茉菜が安堵の表情を浮かべながら、にこやかに笑う。
「じゃあ、分かって貰えた事なので…一言書いてください」
志乃が、ペンを渡して言う。僕はそれに応じて、寄せ書きの真ん中に書く。
「はい。じゃあ、仕事は全て終わり。鍵よろしくね。生徒会長さん」
鍵を手渡して、そそくさと帰っていく二人を尻目に、みんなが残した寄せ書きと、写真を飾る。時間は五時を過ぎていた。鍵を返し、屋上に続く階段を一歩ずつ丁寧に歩く。ドアを開けた時に広がったのは、緋色の空だけだった。人の影は一人としていなかった。
いつもの僕は、直ぐに帰っていただろうが、今日は違った。
何故かこの景色を目に焼き付けたいと思った。多分、卒業が明日だからだと思う。しばらくの間、屋上でのんびりしていると、後ろのドアが音を立て開く。後ろを振り向くと、茉菜が立っている。
「茉菜。どうして此処に居るんだ」
手紙の事を思い出しながら、一応尋ねてみる。
「えっ…何か最後だから、学校に残っていたくて。それで渡り廊下に居たら、祐二を見かけて来たの」
少し落ち着きの無い感じで、言う茉菜に聞いて見る。
「なあ、これ茉菜が書いたんじゃないか?」
ノートの切れ端で出来た、シンプルな手紙。ポケットから出して茉菜に手渡す。
「うん。これ私が書いた。私の手紙」
やっとこれで繋がった、もう一枚の手紙は恐らく志乃だろう。だが不安なので、一応尋ねてみる。
「もう一枚は、志乃だろう?」
「うん。やっぱり鈍感な祐二でも分かっちゃうんだね」
元気の無い声で、答える茉菜は明らかに動揺していた。その時、後ろのドアが再び開いた。
「えっと、祐二君と茉菜ちゃん。何しているんですか」
後ろから声を掛けたのは志乃だろう。
「ううん。何でもないよ。ただ資料を渡しに来ただけ」
さっきの声とは裏腹に、空元気と言える声を出す茉菜。
「じゃあね。また明日」
そう言って駆け出していく茉菜をいつもなら、眺めるしかしなかっただろうが、今日は違う。
「茉菜。用事があったんだろう。用事は何だったんだよ」
そう言って、腕をつかむ。その行動にビックリしているのか、茉菜は動かない。
「志乃、お前も用事だろう。ちょっと待っといてくれないか」
目が見開いたままの志乃は二つ返事で、扉の向こうへ行く。行ったのを確認してから、茉菜の腕をつかんでいた手をほどく。
「茉菜。はっきりと言ってくれ。俺はいつだって覚悟している」
そういうと、僕はフェンスに寄りかかり茉菜を手招きする。
「懐かしいな。丁度一年半前にお前が俺に、対決申し込んできたが、覚えているか」
頷くのを確認してからまた言う。
「こうだったよな『来年の卒業までに、会長らしい事しなければ私が答辞を読むって』」
そして茉菜の顔を見て言う。
「だから、今日呼び出したんだろう」
そう言って、茉菜の顔を覗く。呆気に取られて口が開いていた。
「もう、その件はいいよ。祐二、あんた十分生徒会長としての仕事果たしたもの。だから…」
急に声が小さくなる。
「どうした? だからなに」
思わず聞いてしまった。
「だから、今度は祐二が聞いてよ。生徒総会同様に私の願望を」
微かに涙ぐんでいるであろう、表情は見せてくれないが、声には現れている。
「では、何か意見のある方はいらっしゃいませんか。居ない様なので指名します。三年の諏訪茉菜さんお願いします」
俺は、扉の向こうに居るであろう、志乃にまで聞こえるような大きさで名前を呼ぶ。
「はい。私は副生徒会長として、生徒会長の杉並祐二を助けてきました。その中で思ったのは……私が、杉並祐二の事が、好きだという事です。以上です、杉並議長」
僕は、呆気に取られるどころか絶句する。
「確認します。単なる悪戯では有りませんね」
「はい。そんな事は、する訳無いです」
そして、俺に耳打ちするかのように言った。
「祐二。恐らく志乃もなんかあるのだと思うよ。答えは卒業式後でいいからね」
そう言って、軽く右手を上げて、ドアの向こうへ去っていく。それと入れ替わりに、志乃が入ってくる。
「祐二君。顔が真っ赤ですけど、もしかして告白かなんかですか」
ものの見事に言い当てる志乃。こう言う事には敏感だな、と思いながら一応答える。
「どうだろう。それに近いものと言っておこうかな」
そう言って流す。
「ところで何で、志乃が居るの。もしかして手紙関係かな」
確信しながら、聞いて見る。
「はい。読んでくれたんですね。単純に言うと。祐二君私はあなたの事が好きです」
真顔で、少し寂しげに告白する姿を見ると愛くるしくなる。
「志乃。本当なのかな」
個人的な事を言うと、嬉しいがさっきあんな事が有ったばっかりだ。反応や対応に困るなと考えていると。
「本当ですよ。でも、茉菜ちゃんに相談されていたけど、本当に今日、告白したんですね」
うん、と軽く頷いてみせる。
「本当は、言わずに高校生になろうと思っていました。その方が、自分のためにも、茉菜ちゃんの為にも良いと思っていました。でも自分の気持ちに嘘はつけませんでした」
空を見ながら言う、志乃は何か、戸惑いと、達成感を持った顔をしていた。
「志乃。ありがとうな。茉菜は明日までに返事が欲しいって言ったんだけど、志乃も明日で言いかな?」
僕は、そう聞いてみる。
「はい。その代わり、二人一緒でいいですか?」
「答え言う時に? 僕は構わないよ」
軽く頷く、志乃。
「じゃあ。明日。祐二君…さようなら」
手を振って、そそくさと帰る志乃。姿が見えなくなると僕は、頭を抱えた。確かに二人とも僕は好意を持っている。それは、恋愛感情と呼べるのかは、不明だが。恐らく、一晩中考えても、答えは、選べないだ。僕は、一人で悩んだ末に、職員室に行く。
「三年一組の杉並ですが。尚谷先生居ますか?」
すると、ドアにい一番近い、数学の吉田先生が、
「真理先生なら体育館に居るよ。最後の準備で」
「ありがとうございます。失礼しました」
僕は、体育館に急いだ。校舎の階段を駆け下りて、体育館に入る。
「尚谷先生居ませんか」
僕は、入り口から叫ぶ。
「ここ居るわよ。祐二。こっち来なさい」
ステージの隅から出てきた、尚谷真理先生は、僕を手招きする。
「先生、お願いがあるんですが」
僕は、ステージ上の先生に言う。
「珍しいね。祐二、どうしたいの?」
「実は、卒業生代表の言葉を長くしたいんですけど…いいですか?」
先生は、顔を少し顰めて、
「祐二、どうしてもかい?」
「はい、そうしてもです。いえ、元会長としての最後の仕事です」
先生は、しばらく黙りこんでいたが、やがて、
「わかった。教頭先生には私から言っとくから、しっかりしなさいよ」
「あ、ありがとうございます。先生」
僕は、先生にお礼を言い、体育館の入り口に走り出す。そして、出る間際に、
「この色男。頑張れよ」
と、冗談交じりの励ましを受けた。


時は、流れ、卒業式当日の朝。教室はいつもの朝に比べると落ち着きが無い。やがて担任の尚谷先生が来て、
「ほら、落ち着きなさい。最後の晴れ舞台だよ」
と、言って皆と立たせると、
「じゃあ行くよ」
そう言って、僕は最後の晴れ舞台に向かった。
卒業式は、至って順調だった。やがて、現生徒会長褌江田亜里沙の挨拶があり、それが終わった時に、
『卒業生代表あいさつ、杉並祐二』
教頭の声が、マイクを通し響く。
「はい」
そう言って、前に行く。一礼した後に、
「卒業生代表挨拶……」
紙に書いてある事を読む。そして、流し目で尚谷先生を見る。先生は、親指を立てて、笑っていた。
「最後に、今から呼ぶ生徒その場に立って下さい」
「書記西口広大」
「はいよ」
「書記木城奈那子」
「…はい」
「会計大道晴彦」
「はーい」
僕は、色々な事を思い出しながら、名前を言う。
「副会長…平井志乃・諏訪茉菜」
「「はい」」
「今まで、僕はこの5人に助けられました。もちろん、皆さんの協力があってこその生徒会活動でした。なので、去り行くものとして、感謝を述べたいです。皆、ありがとう」
そこまで言うと、体育館全体に、拍手が響き渡る。
「1分だけ、杉並祐二としての時間を下さい」
僕は、最初のうちに、断りを入れておく。
「僕は、思いを寄せる人が居ます。その二人には、告白されました。彼女たちに恋愛感情としての思いは、あまり有りませんでした。ただ、二人とも、かけがえの無い人物です。優柔不断ですが、お許しください」
体育館全体が、水を差したように静まり返っている。僕は、思いを振り絞って、
「平井志乃、諏訪茉菜。僕は、二人とも大事だ。いや、二人とも大好きだ!!」
『……………えっ』
会場全体が、そんな事を言った。
僕は、助け舟を求めるべく、尚谷先生に顔を向ける。先生は、やけにニヤニヤしている。しばらくして、先生は自分の席から、立ち上がり教頭の持っているマイクを拝借すると、
「どうも。杉並祐二、平井志乃、諏訪茉菜の担任の尚谷です。皆さんにお知らせが、こう見えても、杉並祐二は奥手なんですよ。おまけに凄く鈍感ですし…」
そう笑いながら言う。僕は、彼女たちのいる一組を見てみる。彼女二人以外は、皆ニヤついている。
「おーい。諏訪、平井…感想は?」
顔を真っ赤にしている、二人は、
「べ、別に…ごめんなさい、嬉しいです」
「えっ、はぁ…あ、え? ありがとうございます」
困り顔の二人。するとクラスメイト全員が立ち上がり、横断幕を掲げる。
『杉並、はっきりしろよ!!』
その横断幕に押されたのか、僕は
「えー、卒業式壊してごめんなさい。最後に言わせて下さい。茉菜と志乃とは同じ高校に進みます。なので、答えはそのうち決めるので、いいですか?僕は、改めて二人の事が好きです」
言い終えると、保護者席から微かな拍手が生まれた。やがてそれは、生徒へと広がり、やがては来賓、先生達にまで広がった。
「長々と言ってすみません。最後に、皆、最高の学校生活ありがとう。卒業生代表…杉並祐二」
僕は、席へ戻る。
「えー、次は、何でしたっけ?」
教頭先生が頭を掻きながら言う。全体から笑いが起きる。こうして卒業式は、笑いで終わっていった。

卒業式が終わり、僕たち三人は、尚谷先生と一緒に校長室へ向かった。
「お、来ましたか。座ってください」
校長が、にこやかな顔で僕たちに言う。僕は腰掛ける前に、
「今回は、大事な卒業式を壊してしまった事を深く反省しています。すみませんでした」
僕は謝罪を述べる。
「杉並君。何言っているんですか? 私がお礼を言いたいくらいですよ」
「えっ?あんなに、場の雰囲気を壊したのに、ですか?」
「そうですよ。確かに君たちは雰囲気壊しましたけど、これだけの事があれば、あそこに居た皆さんは、この卒業式を一生忘れないでしょう。来賓の皆さんも久々に感動したと言ってくれましたから」
僕は、一瞬だけホッとした。そして校長に、
「先生。本当にありがとうございます」
「いえいえ。ところで、皆さん、写真を撮りませんか?」
「「「「はい?」」」」
「えっと、そんなに声を合わせなくても…。皆さんとの記念ですよ。私の教員生活の中で最高の卒業式にしてくれた人々との」
さっきよりも、更ににこやかな顔で言う校長。
「それなら…」
と、微笑んでいる志乃。
「はい。ぜひお願いします」
と、見ていて可愛いと思うほど笑みを溢している茉菜。 
「ではそう言う事でいいですね? 尚谷先生、杉並君」
「もちろんです」
と、照れている尚谷先生。
「はい。喜んで」
嬉しくてたまらない僕。
「じゃあ、そこに並んでください」
いつの間にか来ていた写真屋さんに言われ、五人は校長の席の前に並ぶ。
「校長先生と尚谷先生は後ろで。三人は前でお願いします」
写真屋さんの声で移動する。位置は、茉菜、僕、志乃。上は校長、尚谷先生だ。並び終えたところで、尚谷先生が、
「祐二。肩でも組んでみろ。喜ぶぞ、あいつら」
「え、はい。分りました」
僕はそう言って、機会を待つ。やがて、
「じゃあ、取ります」
と、写真屋さんが言った。僕は、二人の肩に手を乗っける。
「え、ええ!?」
「は、はひ?」
そして、二人を自分に寄らした時に、カシャ、とタイミングよくシャッターが押される。
「ゆ、祐二。な、何するの!!」
「で、ですよ」
戸惑って居る二人を尻目に、
「もう一枚取ります。いいですか?」
写真屋さんがそう言って、再びカメラを構える。
「茉菜、志乃。さっきはゴメン。だから、肩組もう」
「よく言った。良いに決まっているでしょう」
茉菜がそう言う。
「はい。ちゃんと言って下さいよ、祐二君」
と、志乃。
「はーい。とります」
カッシャ、と再びなる。
「ありがとうございました。写真のほうは、明日お持ち致します」
そう言って、写真屋さんは出て行く。
「じゃ、私たちは会議があるから、杉並君。この部屋の管理、頼むね」
校長が、言う。
「はい。わかりました。それまでの間お邪魔します」
僕が、そう言うと校長と尚谷先生が、出て行く。
「ねえ、祐二。話があるんだけど」
「あ、私もです。祐二君」
二人が、じりじりと、距離を縮めて来る。
「何かな?」
冷や汗を掻きながら、聞いてみる。
「「一体、どっちにするの?」」
「だから、どっちも!! 今の僕に選ぶ権利は無いの!!」
「そんなの、答えじゃない!!」
「そ、そうですよ。こんな可愛い女の子を…」
「わ、わかっています!!」
ついに、茉菜が怒った。
「もう。いい加減にしてよ!! こんな優柔不断な男を好きになったのが恥ずかしいわ。せめて、気の利いた言葉ぐらい言いなさいよ」
そして志乃も。
「そうですね。いつまで待っても無駄そうなので、何か行動で示して下さいね?」
そう言って、二人が顔をグイッと近づけてくる。
「早くしなさいよ。は、恥かしいんだから」
「ですよ。もう言わないでも分かると思うけど」
僕は、二人の顔を間近で見て、決心をする。
「茉菜。友達…じゃなくて親友だよな?志乃、君も親友だよね?」
「そ、そうね」
「はい」
そして僕は、二人を抱きしめて、
「こんな僕だけど、いいかな? いつか必ず答えを出すから。それまで待っていてくれるかな?」
二人は、頬を染めて、
「いいよ。私は絶対にもう告白なんてしないからね!」
「もちろんです。私、ずっと待っときますからね!!」
そう言って、僕は、二人を離し、窓際に行く。
窓から、まだ暮れないが、一面雲の無い青空をみて、僕の生徒会長としての仕事は完璧に終わり、自分、杉並祐二としての、決着はまだ、始まったばかりだと再認識しながら、これから始まる、新しい生活へと胸を膨らました。

烙印に堕ちた者よ

2009.04.18 (Sat)

どうも~こんにちは。2日ぶりのヒジリです!
理由は簡単です…病気に掛かっていました。と言っても風邪ですが。
という事で、また、ブログの方更新します!!! ぜひまた見て下さい。ここで本の少しですがまた、小説を載せたいと思います。今回もベタな、恋愛系です。では、また更新をw


スイートデー

2月の乙女の戦争は、毎年好きではない。
でも来年からは好きになれそうだ。きっかけは春の終わる2月の半ば……

朝、机に教科書を入れていると一枚の封筒……手紙が入っていた。内容は些細なもので呼び出しの手紙。
『福地君へ。 放課後、屋上で待っています』
呼び出し人の名前は分らない。手紙の事ばかりを考えていたら、いつの間にか、時間は過ぎ去っていっていた。
そして放課後。僕は屋上へと向かう。小刻みよく足音が響き渡る廊下と階段を抜け、目的地とを隔てるドアへ手を掛けノブを回し開く。そこに居たのは今さっきまで同じクラスにいた女子生徒。
気付かれない様に、こっそりとドアを閉める。足音を立てないように、そろりと近付き、肩を軽く叩いて見る。すると彼女は肩を震わせて、
「は、はい! あ、来てくれたんだ」
咲いて間もない花ように綺麗な笑顔を浮かべる彼女。
「ああ、ところでこれ出したのは……宮本か?」
そう言うと、軽く頷く宮本。そして、
「来ないかもと思って、凄く不安だったの。でも嬉しいな、来て貰えて」
「一応、呼び出されたんだ。来なくちゃ失礼だろう?」
「そうだよね。何か呼び出してゴメンね」
「暇人だから構わないって。ところでどうしたんだ? こんな人のあまり来ないような場所に呼び出して」
不思議そうな顔をして聞く僕に驚いたのか、それとも呆れたのかは分らない。でも宮本は頬を膨らませて、
「もーう、鈍感なのか天然なのか分らないよ。もう、これだから福地君は」
そう言うと、宮本は僕の方へ近寄ってくる。そして唖然としている僕の手を握り締める。
「お、ええ!? み、宮本!?」
宮本に手を握られ、慌てている僕を気にせずに宮本は、距離を詰めてくる。
段々と、屋上に移る影が重なり始め、重なり合う直前で、ふっと宮本は身を引いた。
僕は宮本を見る。彼女は先程よりも更に顔を紅潮させて、俯いている。そして僕の視線に気付いたのか、細くて白い指を僕の懐に向かって差す。
僕は、彼女から自分の制服の懐に目線を移す。ブレザーの懐には、いつの間にか、蒼いリボンが掛けてある小さなピンクの箱が入っていた。その箱を見ると、朝の手紙と同じ色の付箋が一枚……
宮本の顔をもう一度見ると彼女はまた俯いて、そして小さな声で、
「開けて見て、手紙と箱を」
箱には、2月の乙女の戦争の、男達が欲しがるものが、そして手紙には、綺麗で小さな女の子らしい字で、ただ一文、
『ずっと傍にいてくれない? この日に毎年貰って……』
僕は、箱のチョコを1つ口に運んで、宮本に言う。
「おいしかった。また今度この日じゃなくていいから作ってくれる?」
恥ずかしい僕の台詞に、お互い真っ赤になりながらも、目線だけはずらさなかった。

後日、宮本は約束通り、作ってきてくれた。それを二人で食べながら、これからの未来を考え始めた。

 | HOME |  »

やすらぎの癒し系名言集


presented by 地球の名言

プロフィール

クリュウ

Author:クリュウ
FC2ブログへようこそ!

最新トラックバック

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。